9.ダイヤを検証しよう
引き続きこの路線で説明します |
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@ ダイヤ上で気付きにくい欠陥は?
折り返し駅での 15分クロスは危険。 |
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一見OKのように思われるダイヤでも、ひとたびポイントの設定を誤ると追突や正面衝突が起こってしまいます。
A21Cの世界ではそんな事がよく起こるので気をつけましょう。
まずは右の画像をご覧ください。前のページで作ったダイヤの終点駅・駅8の部分を拡大したものです。
黒い丸で囲まれているのは、普通列車が駅8を出発した15分後に快速列車が駅8に停車する、あるいはその逆の状態を示します。
実は、この部分で正面衝突または、どちらか一方が止まってしまい、出発時間、到着時間が遅れてしまうという悪影響を及ぼします。
僕はこのことを「15分クロス」と呼んでいます。15分クロスが及ぼす悪影響をA21Cで実際に見てみましょう。
A ダイヤ上の欠陥 〜15分クロス〜
9時半発と9時45分発の 電車を配置 |
先発便は10時に駅8に到着 | しかし、後発便と正面衝突 |
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15分クロスの実験をA21Cをやってみましょう。
所要時間30分の駅が2つあります。先発便は9時半に駅7を出発。駅8へ向かいます。
後発便はその15分後の9時45分に駅7を出発して駅8へ向かいます。
先発便は10時前に無事に駅8に到着しますが、先発便10時に発車したときには、10時15分に到着予定の後発便がすでに駅8に到着してしまい、駅8を出発する先発便、駅8に停車する後発便で正面衝突を起こしてしまいます。
これが15分クロスです。複線なので何とかなると思いきや、折り返し駅なので駅に停車しようとしたときに必ずどちらかが反対方向を走る線路に入る必要があるため、このように予期しない正面衝突が起こってしまうのです。
後発便を上側のホームに 停車するようポイントを設定 |
先発便は無事に出発 | ただし、15分クロスが 連続すると回避不可能 |
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15分クロスは、ポイントを設定して停車するホームを変える事で改善できます。
先発便はカーブして下側のホームに停車。後発便は上側の便に停車するようにすればOKです。
ただし、後発便のあとも15分クロスが続いてしまうと、回避することは難しいです。
駅に到着する電車が 直進することで回避 |
2度目のクロスでは 用意した別の線路に |
クロスした後で本線に戻す |
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線形はこんな感じ |
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改善策としては、上り線路を2本に増やして、後半の15分クロスを別の線路に無理矢理通し、クロスした後に本線の上り線路に写す方法があります。
上の画像がまさにこれを活用した線形になっているので参考にしてください。
反対方向にホームを変える 設備を作る |
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他にも、快速列車が30分間の長時間停車をしていることを利用して、反対側にホームを変える設備を作り、長時間停車の代わりに電車を発車させてその先で無理矢理折り返しをさせ、到着するホームを変えるという方法もあります。
あとは、この駅を終点駅ではなくす(この駅の続きを作る)ことによって、15分クロスそのものを起こさないようにするという方法もあります。
ただ、そういった場合はダイヤは変更する必要がありますので、パターンの考え直しからする必要があります。
線路を付け足さなくてもよい方法は、この方法しかないと思います。
他にも色々な解決方法がありますので、自分で試行錯誤してみましょう。